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医療法で、HPの体験談や治療前後の写真を規制するな

先ほど、「医院ホームページにも、医療法の規制が!?」という記事を公開させていただきました。
こちらでは、私の考えを少しだけお話できたら…と思います。

個人的には、行き過ぎた広告や、誇大・過大な宣伝文句は規制されてしかるべきと考えています。

実際、自費中心のクリニックさん…
例えば、美容外科さんや美容皮膚科さん、
レーシック等を中心に行う眼科さん、インプラントに力を入れている歯科さんなどには、
患者さんに誤解されそうだな…と感じるサイトがいくつもありましたので、
今回の指針が出されたことについては、歓迎しています。

ただ、その規制の内容が、問題です。

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限られた成功例を強調する施術前後の写真や患者の体験談は、掲載を禁じる方針だ。

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とありますが、術前術後の写真や、患者さんの体験談は患者さんがクリニックを選ぶ大きな決め手です。
実際、同じ日に書かれたニュースにも、次のようなものがありました。

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美辞麗句躍る美容クリニックHP 体験談や写真が決め手に
2012.1.15 15:29
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120115/trd12011515300007-n1.htm

内閣府の消費者委員会が昨年11月、利用者を対象にした調査によると、美容クリニックを選ぶ際の情報収集方法のトップは友人・知人の話で39%。次いでHPを挙げた人が38%に上り、フリーペーパーやダイレクトメールなどを大きく上回った。

さらに、受診先を選ぶ決め手となった情報に「患者の体験談」もしくは「施術前後の写真」を挙げたのは47%。こうした情報を広告に掲載するのは医療法違反となるが、規制対象外のHPには堂々と掲載されているのが実情だ。

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美容クリニックに限らず、術前術後の写真は患者さんにとっては、気になるものです。

例えば、弊社でお手伝いしている医院さんのホームページでも、
巻き爪や下肢静脈瘤でお困りの方、潰瘍の有無など、
個人的にはちょっとグロテスクでは…と思う写真でさえ、アクセス数はかなりあり、
患者さんの関心の高さが伺えます。

実際にクリニックへ行くこと=治療開始となることが多い医療機関の場合、
限られた事例かもしれませんが、受診前にその医院での症例を見られることは、
患者さんが受診医療機関を選ぶのに非常に有益だと思います。

患者さんの声(口コミ)も然りです。

すべての患者さんが医療知識を持っていればいいのですが、そうではありません。

治らないだろう…と自己判断していた痛みが、トリガーポイント注射で治ることを知った、
咳が長引いて治らないなぁ…と思っていたら、同じ症状の人がぜんそくだったなど、
「お医者さま」ではなく、同じ立場の「患者さん」が語った言葉だからこそ、
きちんと読み、自分の症状に置き換えて気づくことが、あると思うのです。

なんとなく怖そう、なんとなく痛そうだから、治療を受けるのはやめておこう…と思う人も、
「私もそう思ってたけど、意外と大丈夫だったよ。」という
ナマの声を聞くことで、安心して受診できることが、あると思うのです。

一部の行き過ぎた商業主義に囚われたクリニックを規制するために、
本当に患者さんが求めている情報が規制されないことを願います。